夏から秋にかけてよく発生する台風ですが、
どのようにして台風は発生・発達するのでしょうか?
@台風発生・発達のメカニズム
現在、台風発生のメカニズムは完璧には解明されておりませんが、
「偏東風波動説」が有力だと言われております。
南北両半球の北緯(南緯)30度付近(赤道よりちょっと北と南の部分を指します)
には、赤道で上昇して北上(南下)した空気が上空に滞留して下降し、
「亜熱帯高圧帯」が形成されます。
※亜熱帯高圧帯とは・・・緯度20-30度付近の地域に形成され、
年間を通じて存在する高気圧です。
夏に日本を広く覆う夏の高気圧も亜熱帯高圧帯です。
これらの高気圧から赤道方向に向けて吹き出した風は
コリオリの力を受けて恒常的な東風になります。(地球は東周りに自転しています。)
これを偏東風と言います。
コリオリの力を実感してみよう
立ち上がって重いおもりを持って手を前に伸ばして左にぐるぐると
回りながら重りを引っ込めると左に重りの力がかかります。これがコリオリの力です。
※地球は北半球から見たら、反時計回りに自転しています。
この風の流れの中にうねり(波動)ができると渦度が生じ、熱帯低気圧となります。
そして、うねり(波動)ができると、多くの水蒸気が上昇気流に流れ込みます。
そして、水蒸気は凝結する際に
(凝結・・・蒸気の一部が気体から液体へ転化する事をいいます。)
熱を放出して雲になります。
その雲もうねり(波動)によってますます速く回転します。
これを繰り返すとどんどん雲が大きくなって、回転もますます速くなって台風
となります。ちなみに、熱帯低気圧のうち
中心付近の最大風速が約17 m/s(34ノット、風力8)以上に
発達したものを台風と言います。
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